はじめに
このブログでは、DCMTK(v.3.6.2)のパッケージに含まれるコマンドラインツールの使い方を紹介していきます。今回、DCMTKを理解して、より身近なツールにしたいという個人的なモチベーションでこのブログを書き始めました。
DCMTK(DICOM Toolkit)は、その名の通り、医用画像の国際標準規格であるDICOMとして作成された画像を取り扱うためのコマンドラインインターフェースで操作するツールで、ANSI C/C++で書かれたオープンソースソフトウェアです。DICOMイメージファイルの検証、構築、変換、オフラインメディアの処理、ネットワーク接続を介したイメージの送受信、およびテスト用のイメージストレージとワークリストサーバーのソフトウェアが含まれています。
私がDCMTKに出会ったのは、もうDCMTKが成熟していたバージョン3.6.0の時でした。(この記事を執筆時点の最新バージョンは3.6.2)。
初めて使ったのは、仕事でDICOM接続テストに同行させていただいた時でした。
私はすっかりGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)に慣れ親しんでいたので、DCMTKのようにCLI(コマンドラインインターフェース)で動作させるツールは使い方がわからないので、四苦八苦しました。
DCMTKを使いはじめ、徐々にそのすごさがわかってきました。例えば、OsiriXなどのソースなどを見ていると、直接DCMTKが利用されているではありませんか。このようなことから、きっとこのツールを使えることで得られるメリットは多いのではないかと感じるようになりました。
そして、よし、もっと使おう!と、ここも非常に単純に決めたのはいいものの、リファレンスは全て英語で、うまく動かなかったりという技術的につまづくことが多く、この点はとてもペインフルでした。
このような経験から、私のような痛みなく、このツールを使える人が増えて欲しいという単純な発想で、この技術ブログを書き始めました。
このブログを読んでいただく中で私の間違いに気づいてくださる読者の方もいらっしゃるだろうと思いつつも、自分の最初の直感"きっとこのツールを使えることで得られるメリットは多いのではないか"という気持ちを大切にしたいと考え、このキーボードを叩いています。
利用するDCMTK
本書ではDCMTK3.6.2を使います。OSはWindows10(64bit)を使いますが、インストールを除いて基本的な操作方法はMacOSでもLinuxでも同じです。DCMTK
ドイツのオルデンブルク大学内の研究開発機関であるOFFISは、ベンダーに依存しない画像ストレージおよびワークリストサーバ(CTN - Central Test Nodes)を提供するためにDCMTKを開発しています。DCMTKは、世界中の病院や企業により、製品テストツール、研究プロジェクト、プロトタイプ開発、および商用製品のビルディングブロックとしてなど、幅広い用途に使用されています。
目次
- はじめに-DCMTK-
- DCMTKをインストールする
- DCMTKを学ぶ - [dcmdump] dcmdata: a data encoding/decoding library and utility apps -
- DCMTKを学ぶ - [img2dcm] dcmdata: a data encoding/decoding library and utility apps -
- DCMTKを学ぶ - [dcmodify] dcmdata: a data encoding/decoding library and utility apps -
- DCMTKを学ぶ - [dcmconv] dcmdata: a data encoding/decoding library and utility apps -
- DCMTKを学ぶ - [dcmftest] dcmdata: a data encoding/decoding library and utility apps -
- DCMTKを学ぶ - [pdf2dcm] dcmdata: a data encoding/decoding library and utility apps -
- 更新中:(参照)https://support.dcmtk.org/docs/index.html
コメント
コメントを投稿